IMAとは?

何も知らない人がIMA(アイマ)と聞くとなんだか怪しい印象を持ってしまうかもしれません。
IMAはInternational Medical Associationの頭文字を取ったもので、日本語では国際医学研究会といいます。
ここではIMAという団体が一体どんなもので、どんな活動を行っているのかを簡単にわかりやすく説明したいと思います。
読み終わる頃には、IMAがとてもおもしろい団体であることがわかってもらえると思います。


何をやっているの?

簡単に一言で言ってしまうと、IMAは南米における医療状況や医療教育を体験し、医学を通じた国際交流等を行っている学生団体です。毎年慶應義塾大学医学部の学生3~4名が派遣団を結成して学生最後の6年生の夏休みを利用して南米を中心として活動を行っています。IMAは学生が主体となって活動する団体なので、どこの国を訪れてどんな活動をしていくかは、全て派遣団員が話し合って決定していきます。具体的には日本の政府機関であるJICAやNGO組織であるAMDA、南米援護ボランティア協会などが行う国際医療活動への参加や、ブラジル公共機関が行うアマゾン巡回船診療の視察などとさまざまです。このような活動を通して日本における高度先進医療を離れ、現地の聴診器一本の医療状況を目の当たりにし、自ら医の原点を体験しています。また毎年継続的に中南米医学生会議や日伯医学生会議に参加してスペイン語 やポルトガル語で学術講演を行なうことによって、各国の医学生同士の国際交流を行なっています。


どうやって結成されたの?

もっとIMAの事を知ってもらうために、どのような経緯でIMAが結成されたのかということに触れてみたいと思います。先程から何度も派遣団という言葉を使っていますが、IMAには40年の歴史があるのです。今をさかのぼること 四十年、IMAの創設メンバーである3人はこう考えました。「国際感覚も身につかず、また見聞を広めるような経験もできぬまま医者になってしまって良いのか?成績は問わない、ガッツのあるパワフルな学生が最後の夏休みを使って南米に行こう。」こうしてIMAは生まれたのです。このフレーズがIMAを知る上でとっても重要なキーワードになるような気がします。


どうして南米なの?

それでも一体どうして南米なのでしょうか。近年日本の学生は欧米偏重になりがちな傾向があります。そんな中、欧米とは違った風土に触れることによって幅広い国際的視野を養おうというのが私たちの活動の主旨です。また21世紀にはアジアやアフリカ、そして南米諸国の国際社会における役割がますます重要になってくると思われます。そのような中で南米派遣を通じて国際的に広い視野を持った医師を育成していくことは非常に意義深いものだと考えています。さらに南米では日本に見られない感染症がたくさんあり、その感染症は現在でも多くの人々を苦しめています。感染症のような基本的な疾患を実際に見て、また治療に参加することによって私達は医療の根本を実体験します。このことは医学生にとって大きな経験であります。このように国際的に幅広い視野を持ち、医療の原点を実体験する場所を南米に求めたのです。そしてこの 三十数年間で日本と南米との間に太い架け橋を架けることに成功しました。また南米だけではなく、ほかの大陸にも医療が行き届かない場所は数多く存在するため、これからも常に学習する気持ちを忘れず、南米大陸にとらわれることなく世界を視野に入れて活動していこうと考えています。

 

IMAの魅力

先程も何度か触れましたが、IMAは学生が主体となって自由に活動できる団体です。派遣団として選ばれてから出発までの1年半の間に自分たちが行きたい国、やりたい活動を探していきます。日本における活動の企画に始まり、南米での活動から帰国後に報告書を作成するまで全て学生の自主性に基づいて行っています。そのために派遣団が訪れる国々は南米の中でもブラジルを中心としながら毎年異なっていて、活動の内容も多種多彩になっています。しかし、アマゾン川の巡回診療や日系人移住地での健康診断など、継続的に行なっている活動もあります。こうした継続的な活動を通じて変わり行く南米の医療を目の当たりにしてきました。活動計画を立てる際には先輩のノウハウを受け継いでそれまでの活動の良かった部分を取り入れ、反省点を再考し改善しながら各代独自の色を出せるようにと1年半にわたって綿密な計画を立てていくのです。この段階で世界の第一線で活躍されている多くの方々とお話する機会を持てたり、計画を具体的にしていく段階で団員同士が意見をぶつけ合ったりする経験がすべて貴重なことであります。そんな中で団員自身の人間的な成長が期待できることは、IMAの大きな魅力の一つであると考えています。

 

ご意見お待ちしております

以上が簡単ではありますがIMAの概要です。わかっていただけたでしょうか。少しでも興味を持って下さった方や、ご意見などがございましたらメール等でお知らせください。心よりお待ちしております。